方位磁石の指す方向。
第15章 scene 14
何度愛したかわからない二宮の体。
繋がったことは少ないかもしれない。
けれど、もう何度も愛している。
「ぁ、あ、あっ、」
余裕のなさそうな顔と声。
その顔を見ているだけで、
俺も結構やばいんだよな。
「…ぅんっ、はっ、…ぁ!」
「ん、増やしたよ」
「〜っ…!」
びくびくとさっきよりも揺れる体。
三本の指をバラバラに動かすと、
余計激しく揺れる。
「っ、は…んっ、」
「ねえ、和也…もう、いい…?」
ぐい、と二宮の股を開いて、
その間に入る。
自身に避妊具を素早く被せ、
そっと宛てがう。
はーはーとまだ荒い息遣いだったけど。
…もう、俺…
我慢、できそうにないんだ。
「…いくよ、」
「はっ?えっ、…ぁ、あっ」
ゆっくりゆっくり、
焦らすように沈める。
焦れったそうに、
うるうるした瞳で俺を見上げる。
めちゃくちゃにしたい…。
けど。
「…ん?」
わざと、
何も知らないような顔をする。
「なんでもっ、ない…」
余裕ないのは、
お互い様ってこと。