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方位磁石の指す方向。

第3章 scene 3

二宮side



ひさしぶりに…
でもないけど、
届いたメッセージ。

胸がきゅって
締め付けられて
頬が熱くなった。


…恋ってヤツ。

俺はかなり重症だ。


自分でもわかりきってる。

それくらい重症なんだ。


「二宮、おやすみ。」


それだけ送られてきて、
また、寂しくなる。


時刻はもう十一時を回っていて。

早く寝なきゃ、
なんて思ったけど、
今だ翔さんの温もりが
残るメッセージから
目を離すことなんて
できなくて。


「…和ー?」



遠慮がちに
ノックされる音。


「ん~?」

「ちょっといいかぁ?」

「うん。」


のそっと智が
部屋に入ってくる。


「…和、
翔ちゃんとはどう?」



急に言われて、
咳き込んでしまった。


「ど、どうって…
べっ別に、普通じゃないの!?」

「ふーん。
お前の普通は付き合うが
基準なんだ…?」



…は?


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