バカじゃないの!?
第3章 心
とっさに瞑った目を開けると
目の前は真っ暗だった
「あっぶねーな…」
「え?」
北条聖夜の声が
すごく近くに聞こえる
階段を踏み外した瞬間
北条聖夜が私の腕を引っ張り
抱き寄せたのだ
真っ暗なのは
私の顔が北条聖夜の
胸元にあるから
全てを理解し
私は北条聖夜から離れようとした
すると北条聖夜は
さらに私を抱きしめる
「ちょっと!」
「お礼は?」
「…あ、ありがとう」
抱きしめられた力が緩む
私は北条聖夜からすぐ離れた
「顔真っ赤。」
「…っ///み、見ないで!」