禁断の甘い果実
第1章 *禁忌の始まり*
……優希Side……
……俺は……
桐生が俺の事をまさか、
好きなんじゃないかと思い、
思わず言い掛けた……
……とっさにその言葉を……
俺は飲み込んだけど……
……でも……
桐生の流した涙がやはり、
俺は気になって居た……
……だけど俺は……
その言葉よりもっと危険な言葉を、
桐生に投げ掛けていたんだ……
……そう……
よせばいいのに……
「……なあ桐生?……
さっきの続きシタく無い?……」
「……え?……
兄貴、何?……」
「……だから……
Kissの続きだよ……桐生……」
「……え、兄貴?……
言ってる意味がよく解ら無い?……」
「……桐生……兄ちゃんが……
SEX教えてやろうか?……」
「……え?……
兄貴マジで言ってるの?……」
「……マジもマジ♪……
大マジだから!」
「……」
……ああ俺は……
実の弟に何て事を言ってるんだ……
……だけど……
俺はもう止まら無かった……
「……まあいいよ……
桐生がその気があるなら後で、
兄ちゃんの部屋に来いよ……」
「……もし……
断ったら?……」
「……桐生……
気持ち良くなりたいならおいで……」
……そう言うと兄貴は……
俺の頭をポンと叩いて先に、
部屋に戻って行った……