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上エッチ新幹線

第13章 片桐浩介の事情②

「今日ねデビュー戦だったの」

菜々子との一時が幕を閉じようとしている。

「え?デビュー戦?俺が菜々子の最初の
客ってこと?」

菜々子はバスローブではなく
ハンガーに掛けられた服に着替える。

「ぅん。初めてのお客さんが浩介くんで
ホント良かった」

意外だった。

好きな男を想い泣いてしまう辺りは
プロ意識に掛けているが
男を喜ばすことについては
申し分ないと言える。

素人っぽい所も男心をくすぐる。

天性の才能。

菜々子本人は生まれ持ったこの才能を
感じ取ってはいないだろうし
これから先も気付くことはないだろう。

それでいい。

無邪気で可愛い菜々子でいてほしいから。

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