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上エッチ新幹線

第14章 仲谷慎之助の事情③

「なんだこれ」

この『ナナコ』に全く記憶がない。

菜々子とは新入社員と試験官という間柄。

もちろん特別な関係ではない。

「二人の願いって何よ」

朋美が俺を疑うのも無理はない。

それほどこのレビューには
親密さが窺える。

「本当に知らないんだ。誰かの嫌がらせだろ」
「だって……慎之助くんが心から想ってるって」

短い文章だけに説得力がある。

いったい誰がこんな手の込んだことを。

「俺が想っているのは朋美だけだよ。それに
こんなくだらないことで二人の時間を
無駄にしたくない」

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