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上エッチ新幹線

第16章 仲谷慎之助の事情④

本来であれば客の菜々子と
ホストの俺はここで終了である。

しかし列車を降りれば菜々子も俺も
株式会社NIKAIDOHの一社員。

菜々子もそれを分かっているかのように
先にホームへ降りると俺を待っていた。

「今日はありがとうございました」

菜々子は満面の笑みで俺に礼をした。

「礼を言うのはこっちだよ。ありがとな。
菜々子」

菜々子と別れがたい。

「残りの一週間頑張ってください。
カノジョさんとお幸せに……んッ」

ホームを行き交う人々の群れの中で
キスをして菜々子の唇を塞いだ。

菜々子の口から朋美のことは
聞きたくなかった。

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