上エッチ新幹線
第26章 城之内麻琴の事情①
この時を待っていた。
20歳未満ではこの列車には
乗車出来ないらしく
誕生日の今日
やっとその日を迎えた。
慎ちゃんは初恋の人。
ずっとずっと好きだった。
慎ちゃんと会えなかった9年間
一日たりとも忘れたことはない。
父親の事業さえ失敗しなければ
慎ちゃんの傍にずっと居続けられたのに。
忘れもしない小学5年生の夏休み。
夜逃げ同然といった形で
私たち家族は知らない土地へ引っ越した。
引っ越しを母親に告げられたのは前日。
それを伝えたい相手は
大好きな慎ちゃんだけだった。
20歳未満ではこの列車には
乗車出来ないらしく
誕生日の今日
やっとその日を迎えた。
慎ちゃんは初恋の人。
ずっとずっと好きだった。
慎ちゃんと会えなかった9年間
一日たりとも忘れたことはない。
父親の事業さえ失敗しなければ
慎ちゃんの傍にずっと居続けられたのに。
忘れもしない小学5年生の夏休み。
夜逃げ同然といった形で
私たち家族は知らない土地へ引っ越した。
引っ越しを母親に告げられたのは前日。
それを伝えたい相手は
大好きな慎ちゃんだけだった。