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上エッチ新幹線

第31章 城之内麻琴の事情③

「ぅん……格好いい……翼さん」

翼の背中に頬擦りをしながら
傷痕を労るように撫でる。

「だからってわけじゃないけど慎之助さんを
本当の兄貴だと思って慕ってるわけ」
「そっか……慎ちゃんを助けたかったんだね」
「そういうこと」

自分のことで精一杯のはずなのに
それでも慎ちゃんを助けたいなんて。

私は自分のことばかり考え
自分の幸せしか願っていなかった。

「麻琴さん……あの……胸が……」

翼の背中に密着していたせいで
胸が当たっていた。

「あッ……ごめんなさいッ」

慌てて離れようとする私の腕を掴むと
自分の方へ引き寄せ抱き締めた。

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