テキストサイズ

上エッチ新幹線

第38章 仲谷慎之助の事情⑨

俺を想い泣いている彩乃を
こうして見ていることしか出来ない俺。

俺には菜々子が居る。

「慎之助……」
「どうした?」

その先の言葉は分かっていた。

「……好き」
「そっか」

彩乃の隣に席を移した。

そして結果として彩乃を抱き締めた。

放っておけなかった。

彩乃が壊れてしまいそうで。

「ずっと……慎之助が好きだったの……」
「そっか」

抱き締めるだけ。

これ以上の進展は無い。

……そう自分に言い聞かせる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ