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上エッチ新幹線

第46章 桐生彩乃の事情④

「彩乃のそういうとこ好きだよ」
「え?どういうとこ?」
「深く追求しないとこ」

それどころではない。

今ここで慎之助と揉めたくない。

「これから飲みにでも行く?」

お酒でも入れば気が紛れるだろう。

「行かない」

慎之助は玄関先で私を抱き寄せ唇を重ねる。

「彩乃……やっと言えるよ」
「ん?」

再び唇が重なる。

「好きだよ」

待ち望んでいた言葉なのに
遥か遠くに聞こえた。

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