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上エッチ新幹線

第46章 桐生彩乃の事情④

「雑炊くらいなら食えるだろ?」

慎之助は帰らずに食事を作り
寝室に持ってきた。

「……いただきます」

父親と私……
そして慎之助が好む薄味。

慎之助の全てを身内の視点で見てしまう。

「今日はもう大丈夫だから……」

帰ってもらうよう促す。

「一人の方がゆっくり休めるよな」
「ホント……ごめんね……」

ベッドの傍らに座っていた慎之助が立ち上がる。

「彩乃が一人で寂しくないように」

慎之助が伏せてある写真立てに手を掛ける。

「ちょッ……待ってッ!」

家族写真が露となった。

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