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上エッチ新幹線

第52章 仲谷慎之助の事情⑮

真知子社長に退職の撤回を求める旨を
取り急ぎ電話で伝えるとメールで
とある場所の住所が送られてきた。

その行き先は新宿二丁目だった。

「あらぁ~。おっとこ前ねぇ~。
タイプだわ~。どストライクよ~」

店先で俺を出迎えた女……男は
どこからどう見てもオカマである。

住所や店構えで
ある程度の察しは付いていたが。

「サクラちゃーん。おいたしちゃダメよー」

店の奥から真知子社長の声が聞こえた。

サクラに案内されたボックス席には
真知子、理佳そして菜々子が居た。

「慎之助はオカマバー初めて?私は病み付きに
なっちゃって。ね?サクラちゃんッ」
「うるせぇッ!このアマッ!……
なんちゃって~テヘペロッ」
「キャ──ッ!サクラちゃん!可愛すぎッ!」

菜々子のはしゃぎっぷりが妙に引っ掛かる。

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