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上エッチ新幹線

第7章 財前朋美の事情①

「一応は……でも形だけなの」
「今流行りの仮面夫婦ですか?」
「そんなとこね」

子供を授かれば主人は浮気もせず
円満な家庭環境だったかもしれない。

不妊治療にも足しげく通った。

そんな私をよそに主人は
外で女を作っていた。

「そっか……結婚してたのか……」

私が既婚者だと知って
落胆する様子を見せる慎之助。

それもサービスの一環だろうと思っていた。

「どうしたの?既婚者はNGなの?」

白々しくそんなことを口にしてみる。

「残念……って意味です」

この発言もサービスの一環。

そう分かっていながら
慎之助にときめいた。

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