天気予報の恋人
第9章 chapter 9
「かず!今日は学校行く日だろ!」
まーくんが、洗面所にいる俺に向かって声を張り上げた
「分かってるよ!もう行くって」
寝癖を直しながら、同じように少し大きな声で答える
「早くしないと、乗せてかないよ?」
「待って待って!今行くって!」
慌てて鞄を持って、まーくんがいる玄関に走った
「ほら、急いで」
「分かってる」
まーくんに掴まりながら靴を履いて、中にいる先生に
「「行ってきまーす!」」
二人同時に、大きな声を出した
「はーい!気を付けろよ~っ」
奥から先生が返事をしたのを聞いてから、玄関を出ると、足早に駐車場に向かった
「帰りは?」
車を走らせるとすぐに、まーくんが聞いてくる
「スクーリングだから…夕方かな」
「俺は早く帰れるから、終わったら連絡して」
「うん、…ありがと」
今年、まーくんは免許を取ってすぐに車を買った
中古車だけど、それは俺も一緒に選んだ車で
まだ俺以外、助手席には乗せていない