天気予報の恋人
第10章 chapter 10
全てを話し終えても尚、
次々に溢れる涙は止まる事を知らなくて
まーくんが無言で背中を擦ってくれてたのが、何よりの救いだった
今、何か言われたら
泣き叫んでしまいそうだったし
八つ当たりしてしまいそうだったから
だけどまーくんは、そんな俺を良く分かってくれてて
何も言わなくても
俺の望んでる事をしてくれる
…だから、俺も
まーくんに甘えられた
だけど
背中が擦られるだけじゃ寂しくなって
俺は思わず身を乗り出して、まーくんにしがみついた
抱き締めて欲しくなった
まーくんの温もりを感じたくなった
「かず…?」
少し戸惑ったようなまーくんの声
朝の、不意討ちのキスを思い出した
だから今度は…
俺はしがみついた手で、まーくんのシャツの胸元を引き寄せて
まーくんの唇に、自分のそれを押し当てた
朝と同じようにすぐに離したら
…まーくんの手が俺の頭に回されて、
え、と思った次の瞬間には
再び唇を塞がれていた