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天気予報の恋人

第12章 chapter 12



かずを怖がらせないように、細心の注意を払って
そっと体の向きを反転させる

シーツに身を沈めたかずが、不安そうに見上げるから

両手でかずの頬を挟んで
少し上を向かせると

そっと唇を重ねた


かずがうっとりとしたように、瞳を閉じる

赤くなった唇を舌で辿ると

ピクリ、と肩が揺れた


「かず、…口開けて?」

言われるままに、おずおずと唇を少し綻ばせる

「舌、出して?」

唇の奥の、赤い舌が顔を覗かせた


その舌を、自分の唇で挟み込むと

「…っ」

驚いたように、かずの目が見開かれた


震える指が、俺の腕に触れる
だけど
どうして良いのか分からないのか、やわやわと腕を力無く行き来するだけで


その慣れない様子が、可愛くて

ちょっとだけ悪戯心が湧いて、挟んだ舌を強く吸い上げた


「んんっ…!」

触れてるだけの指が、腕に食い込む


それが嬉しくて、愛しくて

かずの舌に自分のそれを絡みつかせ
…その咥内を深く貪った

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