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天気予報の恋人

第12章 chapter 12


キスしながら
薄いTシャツの上から、体のラインを辿るように撫でる

それだけでかずの顎が上がって、キスから逃げようとするから

逃がさないようにと後頭部に手を添える

「ん…っんんっ」

少し苦しそうな、キスの合間の吐息にクラクラした


優しくしたい

だけど、自信がない


「かず…」

唇を離して、触れる近さで名前を呼ぶと

固く閉じていた瞳が、ゆっくりと開いて俺を捉えた

目尻には涙が浮かんでて

自分の唇に触れる浅い吐息は

艶かしすぎる


「なに…?」

「…服、脱いで?」

「え……」


自分で脱ぐのと脱がせるのと、どっちが恥ずかしくないのかな?
…って考えて、言ってみたけど

かずは俺をみたまま固まってしまった

どうやらかずには “自分で脱ぐ“ のは抵抗があるみたい


初めてなら当たり前なんだけど

その初々しさが可愛くて堪らない


「かず、万歳して」
「え、」

言われるままに手を上にあげる

その手を下げてしまう前に、シャツの裾を掴むと
一息にそれをかずから抜きとった

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