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天気予報の恋人

第16章 chapter 16



「遅くなったー!ごめーん!」

ドアが開いたと同時に入ってきたのは
…ビニールをたくさん抱えた先生だった

「翔、皆心配してたんだぞ?」
リーダーがすぐに先生の許へ走り、ビニールを幾つか持ち上げる

「電話したけどお前も雅紀も、出なかったんだよ」
先生は、ちょっと怒ったように言いながらも
俺と潤くんには、すぐに笑顔を見せた

「少しは遊べたか?」

俺が潤くんを見ると、潤くんも俺を見て

「「うん!」」
二人で同時に頷いた


「あー、翔ごめん、…電話カバンに入れっぱだった」
「翔ちゃん、俺も…部屋に投げてた」

怒られたリーダーとまーくんは
ぷりぷりしてる先生に謝りながら、荷物を運んで行く

「いつも携帯は持っとけって言ってるよね?」

「はいすいません」
「…ごめんなさい」

先生に掛かれば、まーくんは勿論
リーダーも敵わないみたい

俺と潤くんはまたお互いに顔を見合わせて
思わず吹き出していた

「何、笑ってんだよ」
リーダーが潤くんの首を抑える

「ってぇ!だってさぁ…!」
潤くんは楽しそうにその手を掴んでいた


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