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天気予報の恋人

第16章 chapter 16


「かすもだよー?何、潤と笑ってたの」
まーくんも、俺を後ろから押さえ付けてくる

「何でもないもん!」
笑いながら、そこから逃れようともがいてみせた


「ほら!遊んでないで手伝え!夕飯ないぞ!?」

キッチンから聞こえた先生の声に
4人の動きがピタリと止まった


「…行こうか」
「だね…」

リーダーとまーくんの後ろから、俺と潤くんが付いていく


そこからは先生の指示通り
誰も余計な事は話さずに、テキパキと準備を手伝っていった



5人で何かをする、と言うのは初めての事で
…潤くんも、最初の印象とは全然違って
昔の仲良しだった頃に近くなっていた

ただ、まーくんは時々俺と潤くんを気にしていて
二人で話しているとちょくちょく視線を感じた

準備を終えて、皆でテーブルに付く

「はい、手を合わせて」
先生の掛け声に

「「いただきます」」
全員で声を合わせる

スクールで夕飯の時に、毎回行ってた事
先生の張りのある声は変わっていない


…何だか胸が、熱くなった




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