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天気予報の恋人

第16章 chapter 16



お風呂を順番に済ませて
何となく皆でリビングに集まっている

まーくんが、何か考え事をしてるのか
部屋に行かないって言うのもあったけど

楽しい余韻に、まだ浸っていたかった


「何、お前まだゲーム好きなの?」
俺がソファーで携帯ゲームをしてる横に
潤くんが座ってきた

「うん、だって面白い」
画面から目を離さずに答えたら、画面が暗くなった

なにかと思ったら、潤くんがそれを覗き込んでいる

「あ、これやった事ある」
「本当?」

「うん、でもすっげぇ難しくて投げた」
潤くんが笑った

「そうでもないよ?」
ほら、とステージ画面を見せる

「そこまで進んでんの?!」
なんて驚くから

「そんなに難しくなかったよ」
軽く返してみたら

「…ゲームおたく」
ボソッと潤くんが呟いた

「おたくで悪いか」
「別に」
「ならいいでしょ」
「はいそーですね」
「そーです」

何だか会話が楽しくて、気付いたら二人で笑っていた

…そんな俺たちを

まーくんはやっぱり心配そうに見つめていた

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