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天気予報の恋人

第16章 chapter 16


先生とリーダーに促されるままに、円になるように皆で座る

まーくんはどこか浮かない顔をしていて
…これから話すと言う内容を知ってる感じだった


何を話されるのか分からない俺と潤くんだけが
緊張している

潤くんも、さっきまでのくだけた表情がなくなっていた


「…そんな、緊張しなくていいから」
俺達を見た先生が苦笑いを浮かべるけど

緊張するなって言う方が無理だよ

だって、まーくんの様子が変なんだもん
…まーくんが笑ってないんだもん


「ほら、二人とも力抜け
…はい、深呼吸~!」

リーダーがおどけるように両手を上げる

つい、つられて俺も潤くんも両手を上げた

「…んだよ、小学生か!」
先にハッとした潤くんが手を降ろす

でも俺は、リーダーと一緒に深呼吸を繰り返した

少しでも緊張をほどきたかったから



「さ、いいかな、話しても」
改めて、先生が見廻した

皆で一斉に先生に視線を向ける


「じゃあ、まずは…」
先生の目が、真剣な光を灯した

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