天気予報の恋人
第16章 chapter 16
「今のマンションをね、引っ越す事にした」
リーダーが隣で頷いていた
「一軒家を…買うんだ
…本格的に動きたいから
でね、ここからが本題なんだけど」
先生が俺と潤くんを見つめる
「5人で、生活をしようと思ってる」
「…え、?」
潤くんが、目を丸くしていた
「潤の家族には、話はしてある
…勿論施設側とも」
今、既に俺はまーくんと先生と、3人で暮らしている
ここに、リーダーと潤くんが来るって意味…だよね?
「俺と、智も一緒の方が動きやすいのもあるし
…潤、お前もあそこにいるよりは良いんじゃないかって」
潤くんはただ、驚きを隠せない様子で
…だけどまーくんはやっぱりどこか険しい顔で
「最初はさ、雅紀と和也は別で…とも考えたんだ」
ー…特に和也には、雅紀の存在が必要だから
先生が話を続ける
「でも、雅紀はまだ大学生だし、バイトだけじゃ生活は無理だろ
…だからと言って、雅紀のご両親に甘えるなんてあり得ないし、和也だって通信とは言えまだ高校生だからな」
"世間体ってのも気を付けなきゃいけないから "