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天気予報の恋人

第16章 chapter 16


先生も、リーダーも潤くんも

…そして俺も、まーくんの次の言葉をただ静かに待った




「俺、ここを…マンションを出るよ」

「え……」
信じられない言葉に耳を疑った

見れば、先生やリーダーも目を見開いている

「雅紀…?」
先生が、確認するかのようにまーくんを見つめると
いきなりまーくんが立ち上がり、頭を下げた


「勝手でごめんなさい

…でも、ずっと考えてたんだ

親とも…何回も話してて


両親も納得してくれたから、早く翔ちゃん達に言わなきゃって」


まーくんの真剣な眼差しから、目が離せなかった

でも俺には何も言える事なんかないし、まーくんが何を決めたのか


…ここを出る、って事しか分からない

そこには

俺と、一緒にいてくれなくなるんだって事も
含まれるんだよね



「雅紀、最初からゆっくり話してくれ」

先生がまーくんに、座るように促した

隣にいる俺は、まーくんがいなくなるって事だけが頭の中を駆け巡っていて
…俯くしかできなかった

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