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「…子ども騙しが通用するか？」

「やってみなきゃ分からないよ。

そもそもかずの親は…かずに関心がない」

…本当の事だけど、それをまーくんが言うと
何故か重い

今まで言われた事がなかったからか
まーくんが優しいから、甘えてただけなのか

その言葉が深く、心に刺さった

胸が…痛い


「あのな、雅紀」
ふと、リーダーが顔を上げた

「和也が、俺達にまだ心を開いてない事は分かってる」
そして、先生の方に顔を向けると

「雅紀の思う通りにしてみないか？」
少し、その顔が微笑んだ

「…智？」

「だってさ、和也に必要なのは雅紀だろ

子ども騙しだけど

…もしかしたらやってみる価値あるんじゃねぇか？」

「けど…」

「ここまで根回ししてんだ

雅紀だって本気なんだろ」

「…そうだよ、本気だよ」
まーくんの、俺の肩を抱く手に力が入った

「分かったよ

…とりあえず、雅紀の親父さん達と話す

動くのはそれからだからな」

先生が、溜め息混じりに認めた瞬間だった