天気予報の恋人
第19章 chapter last
***** その後 ******
「…なんつーか、本当お前達って空気みたい」
翔ちゃんが、ぽつりと呟いた
「うん、なんか二人でいて『当たり前』なんだよなぁ」
リーダーも、うんうん頷いている
「俺も、あいつとそうなりてぇー」
潤は今、真剣に付き合っている人がいて
その人のおかげが、棘は全くなくなって…本来の優しい性格に戻っていた
相変わらず3人で暮らしていて
小さかった翔ちゃん達の活動は、今や支部ができるまで拡大した
第2の、かずや潤を出さない為の活動が、広がってきていた
俺達も、あのアパートでそのまま暮らしている
築年数も経ってるし、引っ越そうかと言う話もしたけど
かずが頑なにそれを拒んでいるからだ
ー…引っ越すのは、ここが無くなる時!
まあ、それもそう遠くはないだろうから
かずの気持ちに寄り添っている
無理矢理取得させられた手帳は、
翔ちゃん達が動いてくれて法の下で裁かれた
噂では、かずの両親も相応の罪を負ったようだ
…詳しく知らないのは、かずが「忘れたい」と言ったから
それ以上は聞いていない