天気予報の恋人
第19章 chapter last
帰り道、車で流してたラジオから
懐かしい歌が流れてきた
「あ、これ知ってる」
かずがふいに口に出した
ー…いつも片手でハンドル
君の手のひらサンドイッチ
まるで歌詞そのままの、今の自分達に
思わず顔が綻ぶ
ー…愛しすぎて勝てないよ
きっとこれは、お互い同じだね
天気予報ってね、そう滅多に外れないんだって
100%じゃないけど、ほぼ確実らしいよ
…何かさ、この歌詞、俺達みたい
信じてるの、100%じゃないの?
何も言わずに突然いなくなっちゃったのに?
理由は分かったからいいけどさ…
だからこれからは
100%で信じてもらうようにするよ
何があっても離さない
ー…伝えたい言葉は
ひとつの繰り返し
ひとつの繰り返し