天気予報の恋人
第3章 chapter 3
話を聞いていたら、先生の電話が鳴った
それは、リーダーからの電話で
上に行くのが面倒だから、下で待ってるって
言ってたみたい
「リーダーはいつもそうなんだよ」
呆れたように笑いながら
先生は僕に、靴を履くように促した
もうすぐまーくんに会える
離れてからそんなに経ってないのに
何だかずっと離れてた気がしてたから
「焦るなって…行くから」
先生が苦笑いするけど
僕は「早く!」とばかりに先生の背中を
グイグイと押した
僕がこんな事しても、先生も怒らないんだね
我が儘な事してるのに
「ほら」
そう言って先生が差し出してくれた手を
僕は初めて握る事が出来た
まーくん以外の、暖かい手は
すごく
大きくて、優しく包み込んでくれた
まーくんの手は
まだそんなに大きくないけど
僕はやっぱり
まーくんの手の方が
…好きみたい