天気予報の恋人
第3章 chapter 3
翔先生のおうちは
10階建てのマンションで、先生は8階に住んでいた
だから
リーダーは「面倒くさい」
って言うんだって
エレベーターがあるのに
…大人って、変な事言うんだね
「さと…リーダー、お待たせ」
また、先生がリーダーを名前で呼ぼうとして
言い直してた
そんなの、僕は気にしないのにな
だって
まーくんだってスクール終わったら
「先生」って言わなくなってたよ?
「翔、和也くんは…」
リーダーが、僕の頭を撫でる
…みんな、すぐに頭を撫でてくれるのが
何だか嬉しい
「ん…夏休みはうちにいる事に決まった」
「そっか」
「潤は…?」
そうだ、潤くん
ちゃんとバイバイが出来なかったけど
おうちに帰ったのかな…
「潤は…」
リーダーの顔が曇った
嫌な雰囲気
「…後で、話す」
そう言って、黙ってしまった
「とりあえず、雅紀んちに行こう」
僕は後ろに
リーダーが助手席に座ると
先生は車を動かした