天気予報の恋人
第3章 chapter 3
まーくんのおうちは
住宅地の中にあった
先生がチャイムを鳴らすと
『今行く!!』
すぐにまーくんの声が聞こえてきた
…と思ったら、凄い勢いでドアが開いて
「かずっ!!」
とびきりの笑顔を見せてくれた
「まーくん!」
嬉しくて、僕はまーくんに飛び付く
「さっきまで一緒だったのにね」
「恋人同士か、こいつらは」
先生とリーダーが苦笑いしてるのが分かったけど
まーくんに抱き着いて、離れたくなかった
「まーったく…このバカは」
奥から、まーくんのお母さんが顔を見せた
先生とリーダーが、まーくんのお母さんに挨拶する
「ごめん…無理言って」
先生が何だか謝って
「すみません、本当…」
リーダーも頭を下げると
「なぁに言ってんの!雅紀なんかが役に立つならいつでも差し出すわよ」
まーくんのお母さんがケラケラ笑った
そして
まーくんにしがみつく僕を見て
「この子が、かずくん?」
少し屈んで
僕の背の高さに合わせてきた