天気予報の恋人
第5章 chapter 5
「一人で…寝れない?」
気付いたら、思わず口から出てしまっていた
「…まーくん?」
たったこの一言で、絶望的な目をするかず
…だから
そんな目をしてほしくないんだって
どうしたらいい?
俺は
自分の気持ちを
どうすればいい?
「一緒に…寝てくれないの?」
かずがみるみる涙を溜める
その涙に
俺が逆らえる訳、ないよ…
「そんな訳、ないよ?」
ゆっくりと立ち上がって
かずの隣に横になる
なるべくかずを意識しないようにしながら
いつものように、腕を伸ばした
すぐに腕に頭を乗せたかずを、引き寄せる
…意識するなって方が無理だった
顔が熱い
心臓が飛び出すような勢いでドキドキしてる
かずの柔らかい髪が顔に触れるだけで
中心に熱が集まっていく
…ヤバイってマジで
でも、腕を離す事なんか出来ないし
まして、反応してる俺自身を知られちゃいけない
そんな事知る訳もないかずは
ますますくっついてくるから
…俺は、熱を沈めるのに必死だった