天気予報の恋人
第5章 chapter 5
「それが、気持ち悪い事?」
横目で、チラリと俺を見た翔ちゃんは
バカだなー…って
小さく、呟いた
「中学生ったってさ、3つしか違わないだろ」
「そうだけど…」
「好きになるのに、性別がどうとかも…俺は気にしないよ?」
そうじゃなくて、
と、また視線は前に戻してから
「これが、重要なんだけど」
翔ちゃんの顔が、真剣になったのが
横顔でも充分に伝わってきた
「和也くんの立場と、うちの事」
「え…?」
「和也くんは、施設にいるけど…両親がいる。うちに週末来るのは、リハビリだと言うのは分かるよな?」
「うん」
「お前が、和也くんにとって重要な立ち位置になってるのも施設は理解してる」
「うん…」
翔ちゃんは、何を言いたいんだろう
「もしも、お前達が両思いで…例えば一線を越えたとして…それが周りに知られたら」
どうなるか分かる?
…とてつもなく、怖くなった
まだ、先を聞いてもいないのに