天気予報の恋人
第5章 chapter 5
「両親がそれを知ったら、裁判沙汰になってもおかしくない」
嫌な汗が、背中を伝った
「うちは、猥褻行為目的で和也くんを宿泊させていると言われても、否定できなくなる
施設側は…それを黙認して送り出してたと言われたら
…社会的問題になってもおかしくない」
顔から、血の気が引く
「今の、和也くんの立場は…簡単なものじゃないんだよ」
「翔ちゃん…俺…」
どうしよう
どうしたらいい?
俺は、かずを困らせたいわけじゃない
ただ、好きになっただけなのに
知らず、涙が溢れてきた
「雅紀…気持ちが本物なら、待て」
翔ちゃんが、左手を俺の頭に乗せた
「まだしばらくは…和也くんを大切にしろ
…両思いなら、出来るだろ?」
「出来るよ」
これが、思春期だけのフワフワした気持ちなんかじゃない事
必ず証明してみせる