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天気予報の恋人

第6章 chapter 6


もう、何回も車で通る見馴れた景色

隣にはまーくんがいて

僕と、いつも手を繋いでくれて



…どうしたんだろう

今日は、色んな事を考えちゃってる

見馴れた筈の景色まで

何だか違う場所に見えてきた



多分、潤くんの事が引っ掛かってるんだ

それから

…まーくんの事も



ああ

そういえば

お母さんたちの事は

何も考えなかった


だって

僕はお母さんたちからしたら

いらない子、だから


だから僕も

お母さんたちの事は

忘れてた




「雅紀、リーダーに電話して」

「はいはーい」


先生の声に、僕の手をパッと離したまーくんが
携帯を取り出した

電話するんだから当たり前の事なのに

何故か突き放された気持ちになった


…本当、僕、おかしいな


電話を掛けるまーくんをじっと見つめる

それに気付いたまーくんが


空いた手で、僕の頭を撫でた

そして

それを見た先生が

何とも言えない顔をしていた





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