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エロース …ときめき探求物語

第11章 夏の夜のアヤマチ …隠されてたトラウマ

―――『で、それからどうなったの?』
とエロースが
パトスに話の続きを促す

―――『さあ、ここからが問題だ…』
とパトスは
ちらりと豊を眺めてから
口を開いた。



みるみるうちに
表情をこわばらせて
『ユタカ…。何をしてるの?  …それ、私のパンツだよ…   …イヤ。
イヤ……イヤだ――――――――――!!』
と全裸のままで
咲はその場でしゃがみこんで
絶叫をした。

まだ13歳の処女で
キスさえかわしたこともない咲にとっては
【優しいお兄ちゃん】豊の
信じられない行動を
受け止めきれずに
そういうリアクションをしたことを責めれないが
その咲のリアクションに
豊は頭が
真っ白になった……

『ちがう… 違うんだよ咲ちゃん!!』

『何がちがうの?』

豊はなにも答えられないが
動揺しながらも

『じ…じっ…実験をしていたんだ!!難しい生物っていう授業の実験だよ………』

苦し紛れに豊は答えた

実験という豊かの口から出た言葉に
パニックになった
咲はすがろうとした
【優しいお兄ちゃん】が
あんなに気持ち悪いエッチなことするわけない!!
無意識に咲は
そう思おうとしたのかもしれない…。

『実験…?実験て何?』
咲は豊に動揺しながら尋ねた。

豊は必死で自分の行った
恥ずかしい行動を取り繕うとして
『あのね、あのね咲ちゃん… …実験というのはね…………。 ………………。』
豊の言葉が続かない…

―――やべえよ俺
とんでもないことをしちまったよ!!
わぁ………俺の人生
従妹に変態行為して終っちまうのか?
イヤだ!!

考えねば……
言い訳。
まだ咲ちゃんは中1だ!!
もっともらしく言えばきっとごまかせる!!

豊は
全裸でしゃがみこんで
バスルームのなかで不安がる咲に
覚悟を決めて声をかけた。

『咲ちゃん、「フェロモン」って聞いたことある? 高校の生物の授業で聞いたことあってさ… つい実験したくなったんだよ。ほんとだよ!! だから咲ちゃんにエッチなことを考えたり、しようとしたりはしてないから…  ねっ。
安心してよ。』
と努めて
優しく話しかけた

カチャって
バスルームの扉が少しひらいで
咲が
『ホント?びっくりしたよユタカ…。』
と豊に返事をした。

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