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とはいえ…
このままこの場をあとにしたら
俺は何のために
横浜まで来たんだ？

秘書の桃香からは
『所長は優しいから…、でも人がよすぎるのもダメですよ!!　いいですか？3日間が私が上手く言い訳できるギリギリです。2泊3日で大阪に帰ってきてください。』
と言われてる

あの無修正DVDにどうして
出演させられるようになったのか？
今の健太くんとの生活は
成り立っているのか？

なんとしても
富貴子にあって聞いてみたい…
満はそればかり思っていた。

――――潮さんは俺に
夫婦とは？ってこと
当たり前の平凡な毎日こそ
幸せってことを改めて考える
きっかけを作ってくれた人だから………。

そんな満に
後ろから
『は～い。すみません!!ちょっといいでしょうか？』
と声がかかった。

振り返るとそこには
2人1組の警察官がたっていた。

『あの、あなた何か身分証明になるものありますか？もうこのあたりで2時間くらいうろうろしてますね』
と2人の警察官は
満に明らかに
【あなた不審者です】という目で
見つめていた。


―――やべえ!!
こんな横浜で警察の厄介になったら
会社でマイナスの評価がたつ……
困ったなぁ…
会社の名刺では
会社に身分照会が入るだろうし
免許証では
咲のところに問い合せいくだろうし
厄介だなぁ………

満はこの不審者に間違われた状況を
打開する方法が思い当たらず
立ち尽くしていたが


そのとき……