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いや…

まいったなぁ……

マジでまいったなぁ俺………。


――――その日
満は
急に勤務している丸目フードサービス本社に
呼び出された。


『辞令。咲良満。……6月1日付けで、大阪支社食品配送センター長に任ずる!!』

『咲良くん。きみは聞けばアルバイトからの叩き上げだそうじゃないか。　配送センター長は、本社の課長クラスが就くポジョンだよ!!27歳で、失礼だが大学卒でもないきみが大抜擢されるなんて、異例中の異例だよ。がんばってくれたまえ!!』

――――なんで？
なんでなんで？
大阪転勤なんて
咲にどう話したらいい？

いや…
きっと結婚した今でも
俺と咲が結婚したことを
まだ反対してる(かもしれない)
咲の親父さんが
『おい!!満くん。一人で大阪に赴いてくれんか。咲はおれの宝物なんだよ』
なんて………
絶対にそういうに決まってる…………。

満は悶々とした気持ちで
その日帰宅した。


家には
その日…
辰蔵にキスの幸せ感を教え込まれた
咲が待っていた。