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エロース …ときめき探求物語

第8章 住めば都? 

名刺には
【SMクラブ桃源郷 性奉仕奴隷 咲】
と書かれていた。

『あ―――………。私、お仕事M女してるのよ。
朝から夕方まで週4回ね。で、夜はあの居酒屋で毎日働いてるよ。』

『あ…。それと源氏名は、ごめんね!!満の奥さんの名前、勝手に使っちゃってる。アハッ…!!』
と千尋は
悪戯っぽく満に
数年遅れの事後了解を求めた。


――――………………。
満は
ゴクリと唾を飲み込み
アッケラカンと
満と別れたあとの千尋の人生を聞いて
返す言葉もなく
千尋を見つめた。

『……えっ?何?……あ!!もしかして満は、責任感じた?「俺があのとき、ごういんにこいつと別れなかったら…」な――――んて。 気にしなくていいよ!! 私なりに今の暮らし悪くはないって思ってるからさ!!』
と千尋は満の
心中をさっしてそう答えた。

そして
『ほら、もしも私が今の暮らしを不幸すぎるって思っていたらさ…。とっくに東京にもどって、満の家庭メチャクチャしてるよっ!!』
とも付け加えた。

『人生、ケセラセラ。なるようになるよ。…うん。名言だ。』
と千尋は満に
微笑んだ…。

『ちぃ………。』
満は千尋の昔の呼び方で
名前を呼んだ。

『や~ん!!懐かしいなぁ。その名前の呼ばれかた。それを聞けて嬉しいよ!! …あ!!ゴメン満。私さ今からチビをいったん迎えにいってから、朝御飯食べさせて、その名刺の店に行かないとだめだから… ……そろそろ………。ねっ?』

満に帰るように促した。

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