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びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】

第6章 ブラコンですが、何か?


「マジありえないんですけどぉ〜…」

「まぁ、そう言うなって。 な?」


『翔には俺の持つ術の98パーセントを伝授したから無問題だ』なんて岡田先輩は言うけど
あとの2パーどこ行っちゃったんだよ…


話は尽きず、刻々と時は流れていく
聴いてる風を装って適当に相槌を打ちながらスルメイカを齧るけど、もう味しねぇ
てか、いつお開きになんの?


「あのぉ〜… 俺、そろそろ…」

「えー! 櫻葉せんぱいもう帰っちゃうんスか?!」

「まだええやんなぁ?」


岡田先輩と上田は格闘技について熱く語ってるし
剛さんと健さんは仲良く身体を寄せ合ってウトウトしてる

…帰りたい。
俺は一刻も早く家に帰りたいんだよ!


「増田! お前中坊だろ!
ガキはもう帰って寝る時間だぞっ!」

「えー。 1個しか違わないじゃないっスかぁ〜」

「まだええやん。 帰りはまた送ったるから、な?」


じゃあ今すぐ俺を送ってってくれよ、村上!


「てっぺん越えてんじゃん…」

「おっ? ほんまやなぁ」


ほんまやで、村上はん。
堪忍してや、、、








「ほなまたな! 櫻葉ちゃん!」

「おうよ…」


やっと解放された時には、スマホのデジタル時計はAM3:10 を示していた


「草木も眠る丑三つ時だっつーの!」


ずっと起きて待ってる、なんて雅紀は言ってたけど
この時間じゃ流石に寝てるよなぁ…
てか、俺も眠ぃ…


帰り道の路地を曲がった時


「あ。」


家の二階の雅紀の部屋の電気が点いているのが見えた

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