
びゅーてぃふる ❦ ふれぐらんす【気象系BL】
第6章 ブラコンですが、何か?
音を立てないように玄関の鍵を開け、抜き足差し足忍び足で階段を登る
住居不法侵入者か、俺はっ!
この後見られるのはひまわりのような笑顔か
はたまた天使のような寝顔か
どちらにしても想像するだけで顔がにやけてしまう
― コンコン ―
雅紀の部屋のドアをノックしてみるけど返事は無い
やっぱり寝てるか…
「雅紀? 入るぞぉー?」
小声ではあるけど一応ひと声かけて、ゆっくりと扉を開いた
「っ…!///」
そこに居たのは
電気の煌々とついた部屋で、ベッドを背もたれに体育座りで眠る
“頑張って起きて待ってたけどいつの間にか寝ちゃいました”的な雅紀の姿で
それがまたなんともいじらしくて
愛おしくて
ギュッっと抱きしめたい気持ちを押し殺して、その肩を揺さぶった
「雅紀。 まーさき?
こんなとこで寝てたら風引くから」
「スー… スー…」
可愛い顔しちゃって。
無防備な雅紀を目の前にして、思わず生唾を飲み込んだ
ダメだ、ダメだ、ダメだ!
「起きろって。 まーさき?」
ダメだこりゃ。
起きる気配ZEROな雅紀の腕を取ると、そのまま自分の首に回して、身体を抱き上げた。
