君がいるから~Sweet Life~
第10章 Happybirthday to 智
「智、欲しいもん言ってくれよ。せっかくの誕生日なんだからさ」
だって俺と智では好みが違いすぎる
勝手に選んで、気に入られなかったらやっぱり嫌じゃないか
「うーん…、じゃあポルシェ」
「さすがに無理」
「んじゃ、レクサス」
「おい」
「ならマンション」
「おーいー…」
「翔ちゃん」
「え?」
無理難題ばっか言ってんじゃねぇ、と言おうとしたところで智がふにゃんと笑った
「俺が欲しいのは、翔ちゃんだよ」
冗談っぽく言ってるのに、やたらはっきりとした台詞
「えっと、…智?」
「翔ちゃんがいてくれればそれでいい」
何だか今、熱烈な告白されてない?
「欲しいものなんかさ、そりゃいくらでも言おうと思えば出るよ」
うん、だからそれを待ってるんだけど
「でも、なくてもいいから、それはプレゼントとしてならいらない」
“そんなの欲しかったら自分で買う“
まあね、経済力は変わらないしね