
君がいるから~Sweet Life~
第10章 Happybirthday to 智
智の目許がほんのり赤い
あっさりと言ってるけど、実は照れてるのが可愛い
「だからさ」
智がふわりと俺の髪に触れた
背の差から上目遣いにドキッとする
これだけ一緒にいても、変わらないってある意味凄い事だよな
「何かくれるって言うなら、翔ちゃんをちょうだい」
「え、そんなの…」
付き合った時から、俺は智だけしか見てないんだけど
…何か、智に不安があるのか?
「ふは、何その顔」
髪に触れた手が頬に移る
「当日の0時から、日付が変わるまで。…全部の時間を一緒に過ごしたい」
“俺の為に休んで一緒にいて“
「…そんなのでいいの」
だって普段だって休日は殆ど一緒にいるのに
そしたら
「分かってないなぁ」
また智が苦笑して
「特別な日だからこそ、一緒にいたいんじゃん」
サプライズとか、プレゼントとかそんなものよりも
またひとつ、年を重ねた時に一緒に過ごす事で未来に繋がる
ああ、やっぱり智には敵わない
言われなくたって、離さねぇよ
End
