黒猫と竜は白薔薇に恋をする
第3章 初仕事は探し物?
沈黙のまま庭を歩く騎士とメイド。
黒猫ーー暁はなんでこうなると言わんばかりに、不機嫌さマックスである。初日くらい仕事なくていいはずだ。
その対である竜、カナタはにこにこと笑顔を絶やさない。いつも胡散臭い笑顔を張りつけているだけなのだが、特に異性からは受けがいい。
そして今回の件を招いた帳本人であるメイド、レイカがうーんと難しそうな顔をしながらこう言った。
「今夜の夕食にケーキつけます?レイカはアヤメ様のレモネードケーキがいいですぅ。でも姫様はレモン苦手ですしー」
……ケーキ?この流れで?馬鹿なのか、このメイド。
暁は理解できないと思った。いやーーさすがにアヤメでも怒るだろう。さすがに、絶対。
黒猫ーー暁はなんでこうなると言わんばかりに、不機嫌さマックスである。初日くらい仕事なくていいはずだ。
その対である竜、カナタはにこにこと笑顔を絶やさない。いつも胡散臭い笑顔を張りつけているだけなのだが、特に異性からは受けがいい。
そして今回の件を招いた帳本人であるメイド、レイカがうーんと難しそうな顔をしながらこう言った。
「今夜の夕食にケーキつけます?レイカはアヤメ様のレモネードケーキがいいですぅ。でも姫様はレモン苦手ですしー」
……ケーキ?この流れで?馬鹿なのか、このメイド。
暁は理解できないと思った。いやーーさすがにアヤメでも怒るだろう。さすがに、絶対。