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黒猫と竜は白薔薇に恋をする

第2章 白薔薇の騎士

白薔薇の宮。別名幻想の箱庭。数人の騎士がいて、白薔薇の騎士と呼ばれている。暁やカナタのような特別な騎士であっても、それくらいしか知らない。


今日初めて向かうことになるわけだが、どうやってそこまで行くのか、疑問に思っているとーー前方から箱を抱えた騎士の女がこちらに向かって歩いてくる。そして、目の前にドンと箱が置かれた。


暁が怪訝そうな顔をする。



「……………………なにこれ」




部屋の前で待機以外何も言われてなかったため、当然、行き方など知るはずもない。



「箱よ。見ればわかるでしょう」


何を言ってるんだと言わんばかりに騎士の女が答える。しかも段ボール箱で、香水屋ローズとある。

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