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キミまでの距離

第5章 紹介

和はやっぱり、わんこなんだ。

みんなのわんこ。たぶん。
みんなが好きな。
みんなが触りたい。
俺だけが好きな訳じゃないんだ。

なんか凄くさみしい。

俺だけのわんこだと思ってたのに。

俺だけが可愛いがりたかった。

俺だけでわしゃわしゃ、なでなでしたかった。

せつない。

みんなでいるのに俺はひとりぼっちになったみたいで。

バカだな。
こんなの笑い飛ばせるようになりたいのに。

今度は俺が和の服の裾を引っ張ってた。

和が、どうしたの?って目で俺を見るけど俺は和をちゃんと見れない。

見れない。

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