黒川とぱんぱかぱん！
第1章 何者なのじゃ？
出来た…
俺はお皿を並べたテーブルを見渡した
とろりと濃厚で熱々なシチュー
新鮮でみずみずしい野菜とぷりっとしたえびなどが入ったシーフードサラダ
香りが食欲をそそる
食パンのガーリックトースト…
いや、うまく出来たけどさ…
スーパーにはフランスパンが売ってなくて仕方なく食パンで代用した
うん…これだと普通の食卓って感じだな…
でも、スーパーに売ってなかったんだそれにもう作ったし
なんと言っても時間が…
時計を見ると
もうそろそろ帰ってくるであろう時間だ
うん…仕方ない
静かな部屋に時計の針がチクタクと動く音が響き渡る
あぁ！もう！これだから完璧主義者はやんなる！
せっかくの三人の食事なのに
こんなもん出せるか！
俺は財布を取りに部屋に戻った
スーパーが無理ならパン屋に…
あ、パン屋…
そうだパン屋だ
まるるんべーかりんだ！
なんで朝献立を考えたときに
思い付かなかったんだろう
俺は財布のとなりに置いてある鞄から
あのプリントを手にすると玄関を出た
地図を頼りに俺は全速力で走った
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