ラブリー
第6章 シリウス
俺の話を真面目に聞いてくれた翔ちゃん。
「そっか。」
「こないだのあいつの話聞いていてもたってもいられなくなったっていうか。行動に起こしたけど…
…ダメだった。」
そんな簡単なことじゃないよね、って言って翔ちゃんに目をやると、ぐちゃぐちゃにした豆腐を口にかき込んで俺の目を見た。
「ダメ…なの?」
「ダメでしょ。」
「いきなり言われて、そういう態度?言葉?しか出なかったんじゃない?」
「…」
今度はサラダをムシャムシャ食べてる。
「相葉くんはさぁ、好き!、俺も好き!、ってのを期待してたの?」
「あんまり考えてなかった。」
翔ちゃんはあからさまに、まったく…って顔。
「今までは?」
「?」
「私も好き!って返ってきた?」
「まあね。」
「マジかー。やるなー、おぬし。」
「そっかな。」
翔ちゃんと話しててわかったことがあった。
手堅い相手にばかりいってた、俺。
それを告げると翔ちゃんは、そんなのみんなどっかにあるんだと言った。
にのに対して俺はどんな手応えを感じてたんだろう。
好きなのは知ってる。
…でも。
それは友達としてだね。