
ラブリー
第2章 sly
俺が必死こいて想いを伝えても、のらりくらりかわされる。
このままの方がお互い、いいんだ。
今の関係の方が長続きするって。
俺はちゃんと、あなたのこと好きだから。
…なんて。
俺だって、にののこと、ちゃんと好きだから言ってんのに。
なんでこんな頑固なんだろう。
なにを言ってもふわりとかわすから、とりあえず一時休戦。
時期を見て再度アタックするしかないな。
にの。
お前ちょっと俺のこと軽く見てないか?
俺、諦め悪いの知ってるよね?
結構しつこいよ。
覚悟して。
そんなこと考えて意気込んでたのに、仕事の忙しさと比例してなかなか自由にならないプライベート。
二人でゆっくり会える時間を作れないまま5人での仕事で会えるのだけを楽しみにする日々ばっか。
ほんと嫌になる。
そんな時、珍しく早く終わった時間に入った飲みの誘い。
いつも、今度飲みに行こう、って言って実現してなかった。
ナイスタイミング?
いつもだったら、にのの様子を伺って追いかけますところだけど、一時休戦って自分で決めたばかり。
乗り気ではないけど、その誘いに乗ってみることにした。
