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ラブリー

第2章 sly



仕事が忙しくて帰って寝るだけの日が続いた。

忙しいのはありがたく仕事に没頭した。

なんにも考えなくていいから。

なんにも考えなくていい…なんていっても、ふと思うのは相葉くんのこと。

相葉くんは今頃、誰かと会ってるかもしれない。

仲良くなった女の子とデートかも。


はあ。


ため息も多くなった毎日。

寝つきも悪い。

家に帰って来て荷物を下ろしてソファに倒れ込んだ。

ビールを飲むか、お風呂を溜めるか。

答えは出ずにテレビを付けてカチカチとチャンネルを変えてると携帯に着信。



相葉くんだ!



嬉しくてすぐに出ると賑やかな音と共に恋しい声が耳に入ってきた。

『にのー?何してる?』

「なんにも。今、家に帰って来たとこ。」

『そっか!
ね、ちょっと寄っていい?』

「いーよ。」

嬉しくてたまらないのにぶっきらぼうに返事してしまった。


可愛くない…俺。


『んじゃ、行くね!
後30…20分くらいで着く!』

「はいよ。」

ガヤガヤしてたから飲みだかご飯食べだかだったんだろう。



…誰と?



あー、女々しい。

やだね、まったく。

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