
ラブリー
第2章 sly
もしかしたら相葉くんは全部わかってるのかな。
俺の予防線。
「俺、相葉くんに惚れてんの。
…知ってる?」
「そりゃ、知ってるよ。」
すごく恥ずかしそうにして、
「でなきゃ、できない…だろ?
好きでもないのに身体差し出すなんて、にのがするはずない。」
胸の中に埋もれてる俺に鼻先を擦り寄せ、
ちゅ、ちゅ、と頬のキスを繰り返す。
そうだよ。
俺、相葉くんとじゃなかったら、こんなのできない。
好きだからの行為だし、好きだからもっと深く繋がりたいんだし。
このキスだって物語ってる。
相葉くんが俺を好きだって伝わる。
ただ身体を繋げるだけなら、快楽を求めるだけなら、こんなキスされる訳ない。
「俺に惚れてるのも…だけど、
俺がお前に惚れてるのも知ってるでしょ?」
ああ。
やっぱり大好きだ。
もう全てを委ねよう。
「相葉くんが思ってるようなのじゃない…と思う…
本当はすごくヤキモチ妬くし。
俺の好きは重いよ、よ?」
あー、言ってしまった。
引いてる?
やっぱ今までみたいな付き合いでいいや、と思ってる?
恐る恐る確認しようと顔を上げると、半泣きの顔がそこにあった。
